【卓球】2021年から始まるWTT新大会構想の解説


WTT(World Table Tennis)は、ITTF(国際卓球連盟)が卓球大会のスポーツイベントでの地位向上を目指してワールドツアーおよびチャレンジシリーズに代わって導入する卓球大会の新構想です。


WTTには上位の大会から、WTTグランドスマッシュ、WTT CUPファイナル、WTTチャンピオン、WTTスターコンテンダー、WTTコンテンダー、WTTフィーダー、WTTフューチャースターカップ、そしてU19イベントとしてWTTユーススターコンテンダー、WTTユースコンテンダーがあります。また、これらのWTTの大会以外に従来のオリンピック、世界選手権、ITTFワールドカップ、大陸カップ、大陸選手権、そして世界ジュニア選手権に代わる世界ユース選手権も行われます(各大会の付与ポイントはこちらをご覧ください)。


WTTの上位大会では、その目的のため賞金額の上昇と卓球イベント(大会)の知名度を上げるためのショーアップを計画しています。特に、年4回開催するWTTグランドスマッシュは卓球以外にコミュニティ活動やエンターテインメントも楽しめる大規模イベントとする構想で、ゴルフのメジャー大会やテニスのグランドスラム大会のような開催地を固定した永続的なメジャーイベントにしたいということです。
WTT CUPファイナルは、男女別に年1回開催でシングルスTOP16、ダブルスTOP8が出場と発表されています。ITTFワールドカップも開催されるので、WTT CUPファイナルは従来のグランドファイナルに代わるものなのではないかと思います。
WTTチャンピオンは、年4回開催、TOP32が出場しシングルスの試合のみが行われます。従来のワールドツアー(プラチナ)に相当する大会と思われます。ワールドツアーとワールドツアープラチナはそれぞれ年に6回あり、合計年間12回あったので、年間4回は少ないですが、グランドスマッシュが年間4回あるので合わせて年間8回となります。トップ選手はそれ以外にもワールドカップや世界選手権など出場機会があるため妥当なのかもしれません。
WTTスターコンテンダーは、年6回開催、本戦は男女それぞれシングルスは48選手、ダブルスは16ペアが出場します。世界ランキング上位20位からの出場選手が6名(2021年の4名から変更)に制限されていますので2020年のチャレンジプラスシリーズ相当の大会と思われます(詳細はこちらを参照)
WTTコンテンダーは、年14回開催、本戦は男女それぞれシングルスは32選手、ダブルスは16ペアが出場します。従来のチャレンジシリーズに相当する大会とみられ世界ランキング21位以下の選手が主な対象になっています。大会を盛り上げるため20位以上の選手も出場しますが3名(2021年の2名から変更)までとなっています(詳細はこちらを参照)。
WTTフィーダーは付与ポイント以外の詳細が発表されていなので内容は不明ですが、WTTコンテンダーよりさらにランキングが下位の選手を対象にした大会になるのだと思います。

WTTフューチャースターカップは名前からU21のように年齢制限のあるカップ戦のように思われますがやはり詳細は不明です。
U19を対象とした各大会も詳細は不明ですが、2021年世界ランキングシステムの説明にあるように2021年から世界ランキングの年齢による区別がなくなりシニアのポイントが付与されるようになりました。

この記事は2022年4月3日付のWTTハンドブックを参考にしています。


【WTTの主な大会のまとめ】