【卓球】2020年12月世界ランキング

 11月に8か月ぶりに卓球のITTF国際大会が開催されました。それに伴い、4月から動きのなかった世界ランキングが更新され12月初めに発表されました(11月に発表がありましたが選手の登録/抹消以外ポイントやランキングの変動はなく4月と同じものでした)。

ここでは12月の世界ランキングとランキングポイントをまとめます。

世界ランキングは通常過去1年間に開催された大会(世界卓球選手権など一部の大会を除く)で獲得したポイントがランキングの計算対象になります(詳細は世界ランキングシステムの説明を参照)。つまり、2020年12月の世界ランキングは通常2019年12月から2020年11月に行われた大会のポイントが対象になります。しかし、今回は中断もあり4月の世界ランキングから1か月ずらした2019年5月から2020年11月に開催された大会が対象になっているようです。これは、2019年5月に行われたチャレンジシリーズのセルビアオープンクロアチアオープンタイオープンのそれぞれで優勝した早田ひな、木原美悠、佐藤瞳のポイントでこれらの大会の優勝ポイントが対象になっていることから判断できます(2019年開催の大会と日本選手の結果の一覧はこちら)。

今回の世界ランキングでは、2020年11月に行われた以下の大会が対象に加えられています。
  1. 2020女子ワールドカップ
  2. 2020男子ワールドカップ
  3. 2020ITTFファイナル
また、2020年12月の世界ランキングでポイントが無効になった大会は次の2大会です。
  1. 2019女子ワールドカップ
  2. 2019男子ワールドカップ
ワールドカップでの獲得ポイントは次の大会が開催されると無効になります(世界ランキングポイントシステムの説明を参照)。 また、2019年グランドファイナルは2019年12月の開催のため2020ITTFファイナルが開催されても獲得ポイントは無効にはなりません。

ではまず今月のランキングを見てみましょう。


*カッコ内は
前回順位
女子 ポイント 男子 ポイント
1 陳夢(中国、1) 19750(+1835) 樊振東(中国、1) 18490(+575)
2 孫穎莎(中国、3) 16400(+1235) 許昕(中国、2) 17260(±0)
3 伊藤美誠(日本、2) 15830(+390) 馬龍(中国、3) 17020(+1495)
4 王曼昱(中国、5) 14555(+915) 林高遠(中国、5) 13390(+150)
5 丁寧(中国、6) 13450(±0) 張本智和(日本、4) 12990(-255)
6 朱雨玲(中国、7) 12225(-1015) ウーゴ・カルデラノ(ブラジル、6) 12315(±0)
7 劉詩雯(中国、4) 12075(-1650) 林昀儒(台湾、7) 12150(-10)
8 鄭怡静(台湾、9) 11710(+255) マティアス・ファルク(スウェーデン、9) 11695(+630)
9 石川佳純(日本、9) 11100(±0) 梁靖崑(中国、8) 11205(±0)
10 王芸迪(中国、12) 11035(+600) ティモ・ボル(ドイツ、10) 10685(-225)
11 平野美宇(日本、11) 10695(-120) 張禹珍(韓国、18) 10585(+1750)
12 馮天薇(シンガポール、9) 10580(-520) ディミトリ・オフチャロフ(ドイツ、11) 10565(+120)
(メモ)ポイントのカッコ内は前回からの増減です。
 
女子では劉詩雯が大きく順位を下げています。これは、劉詩雯は昨年の女子ワールドカップで優勝したためその優勝ポイント2550が無効になり、今回はワールドカップとITTFファイナルに出場しなかったため獲得ポイントがなかったためです。逆に、昨年の男子ワールドカップに出場してなくて、今年のワールドカップで4位、さらにITTFファイナルでも準決勝まで進んだ韓国の張禹珍はポイントが大きく増えてランキングが18位から11位に一気に上がりました。

 そのほかの日本選手の順位は、女子は、佐藤瞳17位(17位)、加藤美優23位(22位)、早田ひな29位(29位)、橋本帆乃香36位(36位)、芝田沙季37位(37位)、木原美悠49位(49位)、長崎美柚56位(56位)、森さくら65位(65位)、安藤みなみ82位(82位)、小塩遥菜88位(88位)、塩見真希90位(90位)となっていてランキングの変動はありません。
男子は、丹羽孝希17位(13位)、水谷隼18位(17位)、宇田幸矢35位(35位)、神巧也45位(45位)、森薗政崇48位(48位)、吉村和弘52位(51位)、及川瑞基63位(62位)、吉村真晴66位(65位)、平野友樹97位(96位)となっています。丹羽孝希が下げているのは、昨年のワールドカップが準々決勝敗退で今年が1回戦敗退でポイントが減ったことと韓国の張禹珍に追い越されたためです。水谷隼の場合も前回は直後の18位にいた張禹珍に抜かれたため1つランキングが落ちました。吉村和弘から及川瑞基までが1つずつ下げているのもエジプトのアーメッド・サルが男子ワールドカップ出場で765ポイントを獲得し78位から50位まで上げてごぼう抜きしたため相対的に下がりました。