【卓球】 2019年6月世界ランキング

 国際卓球連盟(ITTF)のホームページで2019年6月の世界ランキングが発表されました。ランキング順とランキングポイントをまとめます。


2019年6月のランキングポイントは原則2018年6月から2019年5月に行われた大会が対象になります。つまり、2019年5月に獲得したポイントが6月のランキングポイントに加えて新たにランキングポイントの対象になり、2018年5月に獲得したポイントは対象でなくなります。


2019年5月に行われた大会では以下の大会がシニアのポイントの対象になります。


  • 2019セルビアオープン(チャレンジシリーズ)
  • 2019スロベニアオープン(チャレンジシリーズ)
  • 2019クロアチアオープン(チャレンジシリーズ)
  • 2019タイオープン(チャレンジシリーズ)
  • 2019中国オープン(ワールドツアープラチナ)
  • 2019オセアニアカップ(大陸カップ)
また、6月の世界ランキングでポイントが無効になった大会は以下の5大会です。
  • 2018タイオープン(チャレンジシリーズ)
  • 2018香港オープン(ワールドツアー)
  • 2018中国オープン(ワールドツアープラチナ)
  • 2018オセアニアカップ(大陸カップ)
ではまず今月のランキングを見てみましょう。
 *カッコ内は前月順位 女子 ポイント 男子ポイント 
 1陳夢(中国)(2) 16215(+955)樊振東(中国)(1)14405(-825) 
 2劉詩雯(中国)(4)15150(±0) 林高遠(中国)(2)14400(±0)
 3丁寧(中国)(1)14905(-560)許昕(中国)(3)14160(+115)
 4朱雨玲(中国)(5)14710(+115)張本智和(日本)(4) 13855(+115)
5 王曼昱(中国)(3)14405(-850)馬龍(中国)(5)13260(±0)
 6石川佳純(日本)(6) 13608(-315)ティモ・ボル(ドイツ)(7)12715 (-225)
 7伊藤美誠(日本)(7) 13095(-425)梁靖崑(中国)(6)12689(-450)
 8鄭怡静(台湾)(8) 12555(+225)ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)(8) 12365(±0)
 9平野美宇(日本)(9)11760(±0) ファルク(スウェーデン)(11)11775(±0)
 10徐孝元(韓国)(10)11120(-180)張禹珍(韓国)(9)
11309(-630)
 11杜凱栞(香港)(11)11060 (-450)李尚洙(韓国) (10)
11050 (-815)
 12馮天薇(シンガポール)(11) 10465(-270) オフチャロフ(ドイツ)(15)
10813 (±0)
 13芝田沙季(日本)(13)9564 (-900) 丹羽孝希(日本)(12)10800 (-675)
 14 キム・ソンイ(北朝鮮)(19) 9514(±0) 水谷隼(日本)(13) 10695(-675)

(メモ)10位までの選手の有効ポイントの一覧はこちらのご覧ください。

今月のトピック :7月の世界ランキング予測

 今月は、女子はトップ5の中国選手の間で順位の変動があったもののトップ10のメンバーは変わりませんでした。男子は逆にトップ5での順位の変動はありませんでしたが、6位以降は少し変動がありスウェーデンのファルクが9位とトップ10に飛び込み、そのため韓国の李尚洙が11位とトップ10から外れました。また、丹羽孝希と水谷隼が1つずつ順位を落としました。


 そのほかの主な日本選手の順位は、女子は、佐藤瞳15位(先月14位)、加藤美優20位(22位)、橋本帆乃香23位(23位)、安藤みなみ31位(29位)、早田ひな35位(30位)、長﨑美柚39位(38位)となっています。

男子は、大島祐哉25位(22位)、上田仁26位(26位)、森薗政宗31位(33位)、吉村真晴32位(28位)、松平健太40位(44位)、吉村和弘49位(36位)となっています。


吉村和弘の順位が大きく下がったのは昨年5月に優勝した香港オープンのポイント(1800)の有効期限が切れたためです(ポイントの有効期限については「2019ITTFランキングシステム」を参照してください)。

今月はトピックをまとめるのが遅れてしまい、既に香港オープンとジャパンオープンが終了してしまいました。今後行われる6月のシニアの大会はマルチスポーツのカテゴリのヨーロッパ競技大会だけで、優勝ポイントが600ポイントなのでトップ10の順位には影響がないと思われます。


そこで、7月2日に発表される7月の世界ランキングを香港オープンとジャパンオープンの結果を基に予測してみました。

昨年6月に行われたランキングに関係する主要な大会は通常のワールドツアーのジャパンオープンだけでした。つまり、7月の世界ランキングで失効するポイントは昨年のジャパンオープンのポイントだけです。


このためランキングポイントが変動する要因は以下のものです。


  1. 昨年のジャパンオープンでの獲得ポイントがランキングポイントに算入されている(つまりランキングポイントを構成する8個のポイントの1つである)
  2. 今年6月の大会(香港オープンとジャパンオープン)で獲得したポイントが、現在ランキングポイントを構成する8個のポイントより高い場合
(1)の場合は昨年のジャパンオープンのポイントが失効するため、代わりのポイントを算入する必要があります。(2)の場合は、新しく獲得した高いポイントと、現在のランキングポイントを構成する8個のポイントのうちで一番低いポイントを入れ替える必要があります。
(メモ)この1と2が何を言ってるかわからない方は、「ランキングポイントを構成する8個のポイント」についてはこちらを、「ポイントの入れ替え」についてはこちらを参照してください。

昨年のジャパンオープンのポイントが失効する選手は「現在の(6月の)世界ランキングで有効なポイント一覧」(女子/男子)で確認できます。

計算の結果は次のとおりです。
 *カッコ内は前月順位 女子 ポイント 男子ポイント 
 1陳夢(中国)(1) 16215(+0)許昕(中国)(3)14945(+785) 
 2劉詩雯(中国)(2)15510(+360) 林高遠(中国)(2)14835(+435)
 3丁寧(中国)(3)14905(±0)樊振東(中国)(1)14670(+265)
 4朱雨玲(中国)(4)14710(±0)張本智和(日本)(4) 13495(-360)
5 王曼昱(中国)(5)14045(-360)馬龍(中国)(5)13125(-135)
 6石川佳純(日本)(6) 13308(-300)梁靖崑ティモ・ボル(中国)(7)12804 (+115)
 7伊藤美誠(日本)(7) 12735(-360)ティモ・ボル(ドイツ)(6)12625(-90)
 8鄭怡静(台湾)(8) 12465(-90)ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)(8) 12590(+225)
 9平野美宇(日本)(9)11965(+205) ファルク(スウェーデン)(9)11595(-180)
 10徐孝元(韓国)(10)11120(±0)張禹珍(韓国)(10)
11534(+225)
 11孫穎莎(中国)(18)11020 (+2110)オフチャロフ(ドイツ) (12)
108131(±0)
 12杜凱栞(香港)(11) 10610(±0)丹羽孝希(日本)(13)
10800 (±0)
 13馮天薇(シンガポール)(12)10465 (±0)水谷隼(日本)(14)10695 (±0)

女子はトップ10の順位に変動はありませんが、ポイントの増減に違いがあります。昨年のジャパンオープンで優勝(1800ポイント)の伊藤美誠と準優勝(1620)の王曼昱はこれらのポイントの失効でポイントを減らしていますが、伊藤美誠は今月の香港オープンの準優勝の1440ポイントが代わりに入り360ポイントの減少にとどまっています。王曼昱もランキングポイントに算入していなかった昨年のスウェーデンオープンの1260ポイントを代わりに算入して、やはり360ポイントの減少にとどまっています。平野美宇は昨年のジャパンオープンのポイントは元々ランキングポイントを構成する8個のポイントに含まれていませんでしたが、その中の最低ポイントが1260ポイントだったため今月のジャパンオープンの獲得ポイント1465ポイントと入れ替わり205ポイント増加しました。

また、今月のジャパンオープンで優勝した孫穎莎が18位から一気に11位まで上げてトップ10目前まで来ます。孫穎莎はジャパンオープンで2250ポイントを獲得しましたが、現在のランキングポイントを構成する8個のポイントの中の最低ポイントは昨年のアジア競技大会の140ポイントだったため一気に2110ポイント増えました。


男子は、トップ3が全員ポイントを伸ばしています。6月の第1週の香港オープンで優勝して1800ポイントを得た林高遠が1位に躍り出るかと期待されましたが、プラチナのジャパンオープンで優勝した許昕がより高い2250ポイントを獲得して1位を奪いました。昨年のジャパンオープンで優勝した張本智和は伊藤美誠とまったく同じ構図で360ポイントのを減らしています。ボルと梁靖崑は6位と7位でまた入れ替わりそうです。丹羽孝希は昨年のジャパンオープンは結果が悪く、水谷隼は出場していなかったので二人ともポイント失効の影響は受けませんでした。また、今月の2大会で現在のランキングポイントを構成する8個のポイントの最低ポイントを上回るポイントも獲得できなかったのでポイントに変化はありませんでした。逆に、昨年のジャパンオープンで準決勝まで行きの1440ポイントを獲得したは今月の大会では振るわずポイントを減らしてしまったため、丹羽と水谷の順位が上がっています。今月のジャパンオープンで準優勝だった台湾の林昀儒はポイントを1000ポイントちょっと増やして9809ポイントになり16位あたりまで上がってきそうです。

今後の展開をちょっと覗いてみる

7月はあまり波風が立たないようですが、気になるのはその後の展開でしょう。


今後の大会で獲得するポイントは大会が終わらないとわかりませんが、毎月失効していくポイントはわかります。月ごとに失効するポイントは「現在有効なポイント一覧」(女子/男子)にまとめていますので眺めてみてください。


その月に失効するポイントがランキングポイントを構成する8個のポイントに含まれる場合、替わりのポイントを稼がないとランキングポイントが減少することになります。

ランキングポイントを構成する8個のポイントが早いうちに失効する場合は、ランキングポイントが早い時期に減ることになり、替わりの同程度のポイントを持っているか稼がなければ早い時期にランキングを下げやすいことを意味します。逆に、これら8個のポイントが年の遅い時期に失効する場合、ランキングポイントが保持される期間が長いため年の後半までランキングを維持しやすいことを意味します。


また、今年の大会で獲得できるポイントは昨年の大会で同じ結果で獲得できたポイントより低くなっています(「2019年世界ランキングシステムの変更点」を参照)。このため、同程度のポイントを稼ぐには昨年よりさらにいい結果を出さなければならないことになります。