【卓球】 女子シングルス決勝は石川佳純と伊藤美誠

2017ブルガリアオープン 3日目結果

 2017ブルガリアオープン3日目は男子・女子シングルスの準々決勝と準決勝が行われました。

 女子シングルスでは石川佳純と伊藤美誠が勝ち上がり4日目に行われる決勝に進出しました。石川佳純と伊藤美誠は同じ日に行われるダブルスの決勝ではペアを組んでいるので同じ日に味方と敵で戦うことになります。これは、中国選手ではよく起きることですね。男子は松平健太とドイツのオフチャロフが決勝に進みました。結局は、男女ともシード1位、2位が順当に決勝に勝ち進んだことになります。


 女子シングルス準々決勝の結果は次のとおりでした。

  • 石川佳純 vs 笹尾明日香: ゲームカウント4-0
  • 加藤美優 vs 佐藤瞳: 4-1
  • 橋本帆乃香 vs 早田ひな: 4-1
  • 伊藤美誠 vs 森さくら: 4-0
世界ランキング30位の加藤美優が同12位の佐藤瞳に勝った以外は順当でした。橋本帆乃香が早田ひなに勝ったのが「順当」というと疑問に思う方もいるかもしれませんが、5月には16位まで上げていた早田ひなは右ひざの故障で出場できなかったり、世界卓球ではダブルスのみの出場でシングルスでポイントを稼げなかったりしたので7月のランキングで29位まで落とし8月は24位です。一方、橋本帆乃香は4月のチャレンジシリーズスロベニアオープンで3位、5月のチャレンジシリーズザグレブオープンで優勝し、3月に34位だったランキングが6月に16位、8月に15位と上げているのです。itTVのラブ放送のアナウンサーもあまり注目してなかったのにいつの間にか15位にいたというようなコメントをしていました。

女子シングルスの準決勝の結果は次のとおりでした。

・石川佳純 vs 加藤美優: 4-2(14-16、11-8、11-1、4-11、11-5、13-11)
世界ランキングで下位(30位)の加藤美優が攻め続け善戦した試合でした。第1ゲームは5度目のデュースで加藤美優が取るという拮抗したゲームでしたが、第3~5ゲームはどちらかの一方的な試合でした。第6ゲームも9-4と加藤美優が先行しまた一方的な試合で加藤美優が取って3-3のタイで最終ゲームまで行くかと思われました。しかし、ここから石川佳純は攻めるより確実に返球する作戦に出たようで加藤美優は3連続でポイントを失い9-7となり思わずタイムアウトを取ります。タイムアウト後にポイントを取り10-7として3回のゲームポイントを得ますが、確実に返球されミスで4ポイントを連取され、逆に石川佳純がマッチポイントを迎えます。ここで、石川佳純が攻撃を仕掛けてミスをして再度デュースとなりますが、石川佳純の返球がネットインして再度マッチポイントを迎え、加藤美優は最後もアタックをミスして石川佳純が勝ちました。今回は日本同士の対戦でコーチなしなので加藤美優は父親のコーチなしでここまで勝ち上がり、石川佳純相手にもここまで善戦したのはいい結果だと思います。第6ゲームで決めきれなくて石川佳純に逆転されたのは精神力の差だと思います。伊藤美誠並みの精神力が付けばもっと成績が上がるのではないでしょうか。

・伊藤美誠 vs 橋本帆乃香: 4-1(11-3、9-11、11-6、11-7、11-8)
こちらは16歳と19歳のティーン対決となりました。ランキングも11位と15位と接近していますが、カットマンを苦にしない伊藤美誠の貫録勝ちといったところでしょう。伊藤美誠は落ち着いて返球し打ちごろの球が返ってきたところをアタックするという感じでしたが、橋本帆乃香はこのパターンにどうしてもはまってしまう感じでした。橋本帆乃香がよく見せるアタックへの変化もあまり出せず終始伊藤美誠のペースだったように感じました。橋本帆乃香は長身で体格に恵まれていますし、たまにアタックも見せるので、思い切ってアタック型に変えてみてはどうかと思います。19歳は線型を変えるにはギリギリの年齢かもしれませんが、守備型からアタック型に変えて成功した平野美宇の例もありますし、やってみる価値はあると思います。

 男子シングルスの準々決勝の結果は次のとおりでした。

  • 松平賢二 vs 田添健汰: 4-3
  • 松平健太 vs 上田仁: 4-1
  • オフチャロフ(ドイツ) vs 及川瑞基: 4-0
  • Q. アルナ(ナイジェリア) vs 町飛鳥: 4-1
世界ランキング107位の田添健汰と同116位の松平賢二のノーシード同士の対戦は最後までもつれ、最終ゲームもデュースになりましたが12-10で田添健汰が取り準決勝に進出しました。ここで、松平賢二が勝てば準決勝で松平健太との兄弟対決になるところでした。
男子シングルスの準決勝の結果は次のとおりでした。
  • 松平健太 vs 田添健汰: 4-1
  • オフチャロフ vs Q. アルナ: 4-3

第4日(最終日)のスケジュールはこちらをご覧ください。